続き

前回の馴れ初めを書いてだいぶ時間が経ってしまった。今日でandymoriが解散して1週間。武道館のセットリストでプレイリストを作って今までにないくらいandymoriを聞いている。

 

1曲目はベンガルトラとウイスキー。この曲知ってる、高校時代死ぬほど聞いたアルバムに入ってる曲だ。メンバーがステージに入ってきたことにも気づかなかったし、照明はついたまま。正直リハなのかとも思ってしまうくらい突然に始まった。4年ぶりのandymori、やっぱり一生懸命歌ってる。

 

初めての武道館。高くて広い天井、立ち見、ステージサイド席までもある武道館全体を使った座席構成。ライブ中、綺麗に響くスネアの音を聞いて「武道館でライブするって気持ちいいんだろうな」という雑念さえあった。それくらい何回も天井を見上げて自分がandymoriの武道館解散ライブにいるということを確認していた。

 

4年前の自分は多分なにも考えずにandymoriを聞いていたんだろうなと思った。音楽を聴くことは好きだ。でも一生懸命歌詞を理解して聞くようなタイプではなかった。ただのBGMに過ぎない部分も多々ある、それはもちろん今も。この「解散ライブ」という独特の中で聞くライブは初めてではないが、「しっかり聞かなきゃ見なきゃ」と自分に言い聞かせていたし、会場全体からもそんな雰囲気が伝わってきた。だからたくさん小山田壮平の言葉を聞こうとした。こんなに歌声を、言葉を、ちゃんと聞こうとしたライブは人生で初めてだったかもしれない。andymoriのライブははやい。それは悪い意味ではなく、飽きる前に曲が終わっているという印象だった。語彙力がないからとても悪い意味に聞こえてしまうかもしれないけど、本当にいい意味で捉えている。小山田壮平は観客ひとりひとりに語りかけるように歌う。歌というより話を聞いているような感覚だ。話は長いからいい話というわけじゃないし、歌も同じだと思う。そこが小山田壮平の作る歌の好きなところでもあると改めて思った。

 

本編終盤のクラブナイト。大きなミラーボールがキラキラ光って武道館全体を照らした。わたしはライブ中のふとした瞬間に天井を見るのが好きだ。今までで一番きれいな天井を見た気がした。

  

そしてアンコール。まだわたしの大好きな曲たちをやっていない。ものすごく期待した。そしてアンコール1曲は1984だった。この曲はわたしにとってはじまりの曲だと思う。初めて自分で買ったandymoriのアルバム1曲目。友達に紹介された曲とは違う印象で、あの頃のわたしからすればすぐシャッフルして次の曲に行ってしまうようなはじまりの曲だった。だから正直泣くとは思っていなかった。この曲が始まった瞬間、何かが解放されたかみたいに涙が溢れた、止まらなかった。特に思い入れがあるわけじゃないし、むしろシャッフルしてしまう曲に分類されるのに。でもひさしぶりに聞いたこの曲はとても優しくてあたたかかった。この解散ライブを見に来た理由は、久しぶりに昔好きだったバンドが解散するから最後に見てみたかったという、andymoriが大好きなファンの方が知ったら一発殴られそうなものだ。でも本当に心の底から見に来てよかったと思った。

 

 

わたしが大好きな曲とはユートピアと革命とPeaceのこと。何回も繰り返す歌詞、何度も心に刻んだようにたくさん拳を上げた。今流行りのバンドは意味もなく歌詞を繰り返す、だなんて誰かが言っていたけど、たくさん思いがこもった力強い言葉を何回も繰り返すってすごく心に響くんだなと思った。

 

 

andymoriが解散する理由は、このバンドでできることやりたいことがもうない…みたいなものだったような気がするけど、これが本当の最後だって思ったら、小山田壮平の言葉は間違ってなかった。小山田壮平は何回もファンを裏切るような行為をしていたけど、この武道館ライブはプレミアチケットになるくらいだったし、座席を増やしたり、スペシャでは完全生放送のネット配信をしたり、多くの人が彼らを求めていたし、結成して7年たくさんの人が彼らについてきた。今まで全く彼らの言葉を聞いていなかった自分に後悔した。世界の人全てに彼の言葉が理解、伝わるわけではないけど、わたしはこの解散ライブで完全にファンになった。正確にはファンに「出戻った」。もっと正確に言えば、「小山田壮平のファンになった」。

 

andymoriが解散しても3人は音楽を続けるはずだし、すでに小山田壮平はソロでイベントに出演すると発表されていた気がする。また見たい。andymoriはもう見れない。だけどまたこの3人の音楽活動を見たいと思った。

 

 

1週間かけてこのブログを書いた。文章力もなくてただの自己満足に過ぎないけど、この思いを胸にとどめていくことが辛かった。それにこの思いを忘れたくなかった。たのしかったよ、本当に。ありがとうandymori

 

 

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